第643・654重駆逐戦車大隊 1943年7月 東部戦線

 

 フェルディナント・ポルシェ博士の名を冠したフェルディナントの起源は、同博士設計のVK4501(P)である。

タイガーTと競作されたこの試作重戦車は、ガソリンエンジン二基で発電機を回し、その電力でモーターを駆動するというポルシェ独自の方式を採用していた。その複雑怪奇な駆動方式が災いし、VK4501(P)は不採用となるが、ポルシェは兵器局の審査を待たずに生産を始めてしまった。

 開発中止で宙に浮いたこの90両分の車体を重駆逐戦車としてリメイクしたのが、フェルディナントであった。

フェルディナントはクルスク戦で初めて実戦に投入された。クルスク戦後に約半数が回収され、機銃の追加など改修され、エレファントと改名されイタリア戦線に投入された。

 

第653重駆逐戦車大隊 は、1943年4月に第197突撃砲大隊から改編された。5月にフェルディナント45両を受領した。第654重駆逐戦車大隊 は、1943年3月に第654戦車駆逐大隊から改編された。ともに1943年7月のクルスク戦の北部地区の戦いが初陣となった。

 

第653重駆逐戦車大隊
大隊本部   T01,T02,T03  
第1中隊 中隊本部 101,102  
  第1小隊 111,112,113,114  
  第2小隊 121,122,123,124  
  第3小隊 131,132,133,134  
第2中隊 中隊本部 201,202 黒文字
  第1小隊 211,212,213,214
  第2小隊 221,222,223,224
  第3小隊 231,232,233,234
第3中隊 中隊本部 301,302  
  第1小隊 311,312,313,314  
  第2小隊 321,322,323,324  
  第3小隊 331,332,333,334  

 

第654重駆逐戦車大隊
大隊本部   U01,U02,U03  
第5中隊 中隊本部 501,502 白文字
  第1小隊 511,512,513,514
  第2小隊 521,522,523,524
  第3小隊 531,532,533,534
第6中隊 中隊本部 601,602  
  第1小隊 611,612,613,614  
  第2小隊 621,622,623,624  
  第3小隊 631,632,633,634  
第7中隊 中隊本部 701,702  
  第1小隊 711,712,713,714  
  第2小隊 721,722,723,724  
  第3小隊 731,732,733,734  

 

 

MA051 フェルディナント 第653重戦車大隊

MA054 フェルディナント 第654重戦車大隊

 

 

1943年7月 クルスク

 

 

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